言語道断

トイレでなんて…

私には理解できないことがある。 それは、トイレやお風呂で本を読んだりする人がいるということだ。

トイレはさっさと用を済ませる長居する場所ではない。 しかも、「 トイレは落ち着く 」とか、「 トイレは居心地がいい 」なんて真顔で言う人がいるが・・・絶対に変だ。 変なやつに決まっている。 いったいどんな家に住んでいる人なのだろうか? どーしよーもなく汚ない家に住んでいるのか、それとも(綺麗好きの奥様の支配する?)居心地が悪いくらいキレイに整理された家に住んでいるのか。  それとも家庭内不和状態で息もつけないような人間関係の家族の中で、作り笑顔で暮らしている人とか? 仮面をはずせるのが「トイレ」という個室の中だけであるというような、人にもblogにも語れない事情があるのだろうか。


話がそれた。
トイレでの読書の話である。 トイレで読書なんて考えられない。 よほどの駄本でない限り、私は、本をトイレという空間に持ち込むことが想像できないのだ。 自分が、でなく他人が行なう行為としても、だ。 なんだか、気後れしてできない。 本に申し訳ないのである。 本は できれば椅子に座って机で読みたい。 実際は 和室の座布団に座って(もちろん背中にクッション)ちょっとくつろいだ姿勢で読んだりが多いかな。 でも本のページを汚すのが申し訳ないので、食べながら読みはしないし、手を洗ってから 本を取り上げます。 これは汚い手(たとえばポテトチップスを食べた後など)でCDに触りたくない感覚と一緒です。

私は読書家(多読家の意)ではないので、なにか惹かれたものがないと多分その本を読もうと思わないのです。 ですから、これから読ませていただく本を丁重に扱ってやりたい。 (やっと読めるこの本を大切に読もう。嬉しいな) そんな気分でもあるし。
できれば本は落ち着いた気持ちで読みたい。 誰にも邪魔されたくない。 そういう意味で、家では家族がいたりテレビが付いていたりして本が読めないから、(仕方なく)喫茶店で本を読む、のは理解できます。 でも できれば、綺麗な場所で、綺麗な手で 綺麗なページをめくりたい。 そしてその本を読むことで綺麗な気持ちになりたい。 この綺麗なは「素敵な」 「ちょっと非現実な」 「とっても感動の涙涙な」 はたまた 「ふーん。なるほどね」 だったりするんだけど、この本を読んだ自分が、本を読むことに寄って、優しい気持ちになったり、洗練された気持ちになったり、ドキドキハラハラしてみたり、意外な結末に「うーん、やられた」気分になったり、「こんなこと初めて知ったよ」 なんて思ったり、読書はかけがえのない、特別な体験のような部分が大きいんです。 というか、そうであって欲しい。 だから できれば 「ながら読書」 もしたくないのです。 (通勤読書は時間の有効活用ということで仕方なくしていることです。 時間ないし。 忙しいし。 悲しい現代人)

そんなそんな大切にしたい本を読む時間。 綺麗じゃない場所(例えばトイレ)で本を読むなんて全く考えられません。(きっぱり!) まず、あの空間は臭う。 手が汚れる。 汚れた手で、あなたは本のページをめくるれるのか? それから、家人がトントンと ノックしてきて、「まだ入ってるの〜。早く出てよぉ」 なんてこともあるでしょ。 落ち着かない。 それにやっぱり汚いよ。 イメージも現実も。  30過ぎても髪の黄色い兄ちゃんが、ヤンジャン持ってトイレで読む。 のとは違うのだ。 どんな本でも、大人で 本を愛すると自称する人間が、好きな作家の本をトイレで読むなんてありえないと私は思う。 あって欲しくない。 私が作家だったら、自分の著書をいろいろな人に読んでもらいたいとは思うだろう。 けれど、「いつも、○○さんの本をトイレで読んでいます」 とは言われたくない。 トイレで本を読むのは言語道断。 言語道断ですっ。

百歩譲って、お風呂で新聞を読んだり、半身浴しながら、雑誌を読むのは許そう。 (でも私はしないんだよな〜。 なぜだか、できない。)




最後に質問ポイ。
「つるさん*1は、ハルキさんの本をトイレで読むんですかぁ?」

- (NO) そういえば、読んだことないな。 新聞は読むけど。 (← 私が期待している答え)
- (Yes) うん。読むよ。普通に。 (← まったく理解できましぇん。別にいいけどさ)


実は、村上春樹の著書を読んだことがない私。(たぶん) つる兄の日記なんか見たりして、今度 読んでみようかなとも思ったんだけれど、「トイレで是非読んでね」 というカテゴリなら正直気がすすまない。


「私はトイレで本を読むという行為を、文化的であるはずの人間の行為として認めません。」
誰がなんと言っても認めませんっっ。 言語道断じゃ〜!

*1:つるさんの 『 不定点観測 』 (blog) 5月2日の日記 を読んで。