魔王

魔王やっと読みました。すいません。これでも伊坂のファンです。 (って伊坂の本は全部読むぞと 決めているだけです)

『 自分の読んだことのない小説が読みたい。
 そんな気持ちで書きました 』

と、伊坂は書いている。


確かに読んだことがない。 彼のベスト作品とは言わないけれど、彼が勉強しながら、テストしながら、書きたいことを含めて、世の中に出してきた作品だろう。「これが対決か?」とも思わせる。 ま、相変わらず、楽しみながら本を書いている作家です。それがわかるので読みながら楽しい。

ネタバレをしない路線で、作品に一言。 不思議な能力を持った少年が登場します。が、彼の本では初めてではない、かな。 以前は非常に感受性が高い少年が登場する話をよんだのが印象深いです。 感受性が高いあまりに傷ついたり、他の人とは違う行動に至ってしまう…。 そんな、あやうさが漂う 現代の若者っぽい人物描写が、彼の異色な小説のほっとさせるリアリティなのかな、と自分が伊坂が好きな理由を再確認したりしています。
以上、小説の非現実な部分が持つ リアリティの魅力について。

この2年で伊坂作品が映画化されたりしたし。 若い作家が地球を回す…ってか? そう簡単には変わらないだろーけど、投票率は増えるのか…?